第六話「レイルトレーサーは車内を暗躍し虐殺を繰り返す」

 というタイトルだが列車の話はそれほど多くない。どっちかというと新聞社の暗躍(妙にいい声の社長……若本副社長はいつ出る?)とか、不老不死ワインの行く末とか(あの時点では子安も不死者になってないどころか、カモッラに不死者はいなかったのか?)、イブのお兄さんが誰かようやくわかったとか(以前も名前で呼ばれていたかもしれないが覚えていなかった)、お菓子を食ってるギャングはお約束かつ狙いすぎだがそれでもやっぱり可愛いとか、頭が天国の二人組みは車に弾かれてもボコられてもぴんぴんしているということはすでに不死になっているのか、とか、そういえば今回フィロが出てこなかった、とか、見れば見るほど錯時法の意味が見えなくなるとか、そういう車外のことのほうが気にかかる三十分。
 列車のほうは、作業服の女の帽子がなんで取れないのかがとても気になります。ラッドルッソ君はやっぱり饒舌の方向性を間違えてる気がする。しょぼい韻文もどきを芝居がかって言いたてるだけでなくではなくて、なにかもっと無意味だが楽しいこと、機智に富んだことを言ってほしいところ。
入墨軍団のでかい人が戸枠にはまってたりするのは地味に面白い。