第五話「“彼”」

 “彼”といったらパワーパフガールズの名前を言えない“カレ”のことに決まっているだろうが! とか思ってしまいましたがそれはともかく。
 謎が謎を呼び謎のまま終わる回でした。次回と合わせて一編という趣向のようなので、話がまるでまとまってないのも、「彼」がなにをしたいのかも、過去に何があったのかも、すべて明確にならないままでもかまわないんですが、パムがいきなり仲間になっていたり、前回敵ながら共闘していたスタンド使いを縛り上げて尋問してたり、最初Aパートを飛ばしてみたかと思いましたです。
 アヤカシ学園ってな感じの妄想世界はあのかっこつけてる彼が頑張って構築してると思うとなかなか笑えるものが。目的は龍の力なる主人公の力(片手で不完全覚醒なのだから、フルバージョンは等身大の汎用人型決戦兵器?)みたいだが、ギャグゲーメーカーにでもなれそうなセンスである。たぶん「AYAKASHI」ぐらいには売れるだろう。
 わりと重きを置いているように見えるバトルはあんまし楽しくない。エイムのスタンドがでかくて強い、で相手も同系統、パムのはデザインは悪くないが戦い方が地味、と、どうにも見た目に映えない。アニメだから、戦略なんか描かなくても絵の迫力だけでおしきるという手は無論ありだけど。巨人のレスリングではあまり燃えるものがない。元がエロゲーなんだから、バトル方面の設定や展開がいまいちなのは仕方ないことかもしれないが……。