第四話「くじらのはね」

 ねずみのたまごなみに突っ込みどころのあるサブタイですが、そういう絵本があるのだ、という設定ならば、仕方ないというか。まさか、実在するのか?

 お話としてはバトル要素はなく、兄の弟たちへの愛の深さに打たれる主人公、というドラマ面での深化を狙った回。視聴者にしてみると、過去の三話でも子安おにいちゃんの愛の深さは充分伝わってきているので、そこに気づけない弟くん(次男のほうね)との距離感を再確認させられるイベントになってたりするので、スタッフがいったい誰を視点人物としてプッシュしてるのかいまいち理解に苦しむ演出ではある。

 といっても、お兄ちゃんの描写を減らして次男の視点の描写に重きをおいたら、大局で何がどうなってるのかますますわからなくなるし、兄弟たちの描写にもストレスもたまるしで、視聴者的にもスタッフ的にも都合が悪く、結局現状の半端な神の視点描写しかないってことなんだろうけど。
 そういえば、次男の同級生達がまったく出てこなかったな。彼らが出てくれば少しは主人公らしく見えるか?

 沢城三男はもうどうみても血の繋がってない妹か、同棲はじめたての恋人にしか見えません。