第一話

 いきなり原作通りならぬ原作のカバー見返し通りという大技(小ネタを大々的に使う技、と意味で)。そして、前シリーズの続きというより、DVDオリジナルの総集編収録エピソードの続きという裏技でもある本編。のっけからいろいろ飛ばしすぎである。いい意味で。
 しかしなんですな、前作以上にハードルの高いシリーズになりそうで、うれしい限り。もちろん、いい意味で。原作通りなのだから、原作未読の人でも無理なく入っていけるようにみえるけど、さにあらず。なぜって、このアニメが「原作通り」をつきすすむとき、それは、原作の雰囲気を丁寧に再現するため、ではなく、こんなにも丁寧に原作のネタを拾ってるんです、というギャグなのだから。つまり本作の理想的視聴者足りうるには、原作既読はもちろんのこと、原作の小ネタにも精通、アニメのDVDも買っている、さよなら絶望放送も聞いている、いくつかの雑誌に載った久米田康治のインタビューも読んでいる、ハヤテのごとくの原作&アニメにも目を通している、ぐらいはやっておかないと駄目なのである。
 とまれ、中盤のおさらい回のようでいてもっともディープな一編から始まり、いったいどこまでやってくれるのでしょうか。シリーズ三期を見込んで守りに入っちゃったりしませんように。
 それにしても前作第十一話の先生死亡オチはなんだったんだろう?

 なお、大槻ケンヂと絶望少女達の新曲は前以上に弱い。三柴理のピアノが鳴りまくってる演奏はいい感じだけど、楽曲も詞もアニメソングを意識しすぎたのか、人としてあんまり軸のぶれてない出来。最近の大槻の傾向からすると仕方のないことでもあるけど。
ED曲は絶世美人系の楽曲で好調。あれ? ROLLYの曲は?。