第四話「ネガイフタリ」

 メインの二人とはほとんど関係ないところで展開する、(主人公の)姉と(サブヒロインの)妹の話。変にませたところのある小学生と、変に幼稚なところのある高校生の話でもあるし、他人のような姉妹と恋人のような姉弟の話でもある。
 そのコヨリとアオイとの交流は台詞がハモるところやら過去と現在でシチュエーションがダブるところやら、「重なる」ことがシナリオ的にちょいとしたテーマなかんじだけど、いささか作りすぎで面映い。能登眞美子のキャラの言動が嘘くさいのは、ヴァンパイアだし、数百歳だし、能登眞美子だし、で見ていて納得できるものがある――というか、違和感を感じて当たり前というふうに思える――のだが、一般人であるはずの姉&妹が嘘くさいのは、納得できない――というか、やっちゃ駄目だろう。かれらはそれぞれに抱える思いはあるにせよ、少なくても今の時点では、徐々に侵食してくるはずの非日常と最も遠い位置にいるべき存在だからである。頭がお花畑なのは、マツリ(とゴミ箱に入っているのが好きそうな人形娘)だけでいいのだ。
 しかし、それにしても、このまるで二クールありそうな、悠長なサブキャラ描写は、クローズアップしてくる余裕はどこからくるのだろう。あるいは本当に二クールあるのだろうか。