第二話

おそろしいぐらいに面白くないですね。しかしその面白くなさが面白いといえないこともないような気もしないでもない。

作中キャラが「ボタンを掛け違えている」というようなことをいっているが、このアニメはそもそも最初からボタンを掛けていないというか、掛けているとしても一番上のボタンを一番下のボタンホールに掛けているというか、作っているほうが作っている内容をまったく信じてないのがありありと伝わってきます。
まともにやったら主人公に勝ち目のない賭けをあえてやるとしたらなにかズルをする計画がある(そして当然勝つ。ゴールしたら価値という条件設定で、というのでそのあたりは誰でもわかるわけで――*)からであって、そしてそのズルこそがヒロインの心を動かす――という定番中の定番のプロットをそのままやるのも凄いが、それだけには飽き足らず、まさかヒロインが自分から心を動かしてもらいに右往左往するのが、凄すぎる。
ベタな罠を作る猟師に、その罠に自ら飛び込む獲物、という、超間抜け絵図。くどいようだが、凄い。

主人公がヒロインの過去をいつのまにか調べてあげていて、それを喋り捲る衝撃の展開ぐらいはまあ、かわいいものである。

で、次回はまた別のヒロインの「洗脳」ですか?


(*)これで主人公が負けて寮から出て行き、あとはヒロインたちだけでひだまりスケッチ状態で楽しくやりました、とかだったら、いいな、とかちょっとおもったりしました。