第二話

許婚者となっての第二話。

前回まったく気づかなかったが、考えたらこの人たち、夏休みが終わったらどうするんだろうね。遠距離恋愛になるのか、サンが東京にくるのか。いや、そこまで話は進まないのかな。あくまでひと夏の話でまとめたほうが、美しいような気はする。

さて、前回「お見合い」はすんだので、ここからは「若い人たちだけで」という展開なのですが、はっきりいって、その若い人たちよりも若くない人たちの描写のほうに気合が入っているのはどういうことなんでございましょう。
一番気合がはいっているのがサンの父、ついでマサさん、そして屋台の店主ども、そして鮫、あと、主人公のお父さんという感じで、女性陣も生き生きとしているのはサンの母、そして主人公の母親あたりで、肝心のサンはキャラ的には、なんというか定番かつ地味し、いざ動かしても微妙にうまくない瀬戸内弁(たぶん)やら、母親より古そうな思考回路やら、さむすぎる任侠/人魚の啖呵やらのせいもあり、どうにも映えない。
主人公の男は、『藍より青し』系のおしつけがましさがあまりなく、みていてうっとうしくないのがいい感じなのだが……。

あと、どうせ、瀬戸内海という舞台がはっきりしているのだから、もっと観光ものっぽい切り口があってもいいのではないかと思う。