第二十一話「星夜に果つ」

珍しく一話完結のエピソード。
女装した神主で平常はところてん売り、得物は火薬兵器全般というあやしチーム中もっとも不可解なプロフィールの持ち主であるエドゲンの内面に迫る話ではなかったけど、まあそこそこ活躍したほうではある。ミッシングリンク殺人の謎を解く名探偵でございました。謎のほうは、ミステリを読んでいて犯人がわかることがあんまり無いような鈍感でも、化け物が最像とアトルをスルーしたところでぴんとくるぐらいの律儀な仕掛なのだが、それがかえって地に足がついた謎解きという感じで好感が持てる。

また、シリーズ通しての謎である西の民や鳥居の旦那の目的、なんかもすこしづつではあるがデータが揃いはじめ、この先に何がまっているのか期待が高まる(後述するが、実は不安も高まっている)。

今回のもう一つ重大なポイントといえば、といえば、宰蔵やアトルのユキアツに対する気持ちの描写が本格的になってきたこと。宰蔵はもう完全に惚れているが、アトルはまだまだ懐いている、という感じで、結果暖簾に腕押し状態の宰蔵がなんだかキュート。なまはげモードも板についてきたし、所期のヒロイン候補的な雰囲気はどこぞにいってしまったが、別の意味でスタッフにはとても愛されている気がする(お女郎衆が彼女で遊ぶさまはスタッフのやっていることとかなり近い)。

次回、天保自体とはまったく関係のないタイトルなのに吃驚。たぶんこの「ヨッパライ」が行ったのは天国じゃなくて異界なんでしょうが、きっと酒が旨くてネーチャンが綺麗だったんだろうなあ。

その次回予告のあとになんと新番組『地球へ…』の宣伝をやっていたのだが、ということはつまり、このアニメは三月いっぱいで終わるのか? 一年枠っぽかったし、どう見ても起承転結の承の箇所なのに。ラーゼフォンみたいに時間変更して続くのかなあ。このまますべてが謎のまま終わってしまうのはあまりにもったいないことである。