第二十一話「決断を要す」

だんだん手折り方、まとめ方がいい加減になってくるような気がしてきて不安な第二十二話。
冒頭に回想をいれてきたところでいやな予感はしていたけど、まさか、ちび斗貴子さんをはずすのみならず、「素敵な蝶の妖精さん」ネタを全部切ってしまうとは思わなかった。たしかに、要点をはずさずにすくない話数で話を進めるならば、これしかないのかもしれないが、この原作のどこが支持されたのかが微妙にわかってない気がする。

この作品の主役はパピヨンであるのだ(二番手が斗貴子さん)。

だから物語はこの二人の描出を最優先に、再構成して欲しかったのである。ヴィクター線を描くことでラスボスの風格を出したかったとか、再殺部隊の見せ場が欲しいとか、いろいろ配慮しての結果であるのはわかるのだが、パピヨンパピヨンとして一般に受け入れられている風景は結末で大きいない見合いを持ってくるし、斗貴子VS仮面の戦いはこれからどんどんバトルガールでなくなる斗貴子さんのバトルガールとしてのほとんど最後の見せ場だったはずなのに。そらっとぼけているヴィクトリアとか人間を止めるゴウタが見たかったという個人的興味はこのさい置くとして、この改変がプラスになっている要素はあまり無い気がする。とりあえず話は手っ取り早く進行したし、おかげで次回はじっくりカズキ斗貴子のストロベリー状態が描けそうではあるが……。
 
さてそういう疑問点を山積させてまで描いたヴィクター戦はどうだったかというと、もうひとつ。良くも悪くも和月漫画の特徴である弾けきらない(きれない)発想と描写をオリジナル展開でも忠実に反映しなくてもいいのにと思う。ハクオロ王の声が沢山聞けたのは悪くないけど(次回かその次で炸裂するはずの慟哭に期待)。
次回は大戦士長様以外が沢山見たいですね。
にしてヴィクトリアは、映像にすると破壊力が高い。