第二十二話「あいや、何やら妙なコト起こり始めたネ!コレ、きっと世界の終わりヨ!」

うーむ。ますます同人くさくなってきたぞ。という第二十二話。
アーニャが話にかかわってきたのはいいけど、魔法の暗黒面に落ちてしまうとは。昔読んだケロロ軍曹の同人誌で、キャラを悲惨な目にあわすことに作者が悦に入っている(そしてナルシーなオリキャラ投入)というとても痛い作品を読んだことがあるが、ちょっとそれに近い印象を受ける。

とはいえ、話の展開自体はわりと手堅い。謎解きからラストののっとられエヴァ淀みなく、急ぎすぎず。

とくに謎が解けてそこから犯人がわかるくだりは古式ゆかしき推理ものセオリー通りで、いい感じ。
が、今までのギャグ展開のかなりの部分に意味があった、というような「真相」で喜ぶのは作っている人だけだろうと思う。視聴者に謎解きに参加する機会も心の準備も与えていないからだ。
推理小説の快楽とは事前にそれが推理物であると謳われていてはじめて発生するものなのである。それなしでは、作り手が勝手に作った積み木を勝手に壊しているだけでしかない。

 それからシリアス展開にするならやはり、原作への配慮が最低限でも欲しい気がする。腹痛で苦しんでいるとはいえ真祖がああも簡単にのっとられたり、原作でもろくにキャラ立てがされてないキャラをシスにしてはいけない。


 なお、今回の謎解きで重要な役割を果たした「月星座」だが、それってなんじゃらほいと思って検索をかけてみたら、占いの世界ではわりとポピュラーなネタなのですね。
 ただし、これ、生年月日だけでなく、誕生時間のデータまでそろってないと駄目な占いらしいのだが(月は一日のうちでも時間によって位置が違うから)、そんなデータ、いったいどうやって集めたのだろう?