第二十話「ときめきの思い」

 天然の人が自覚すると、とたんに身動きが取れなくなる、という話。こうやって見ると、陸君と天宮さんって結構似たキャラなのですね。あるいはときメモオンラインでは、やさしい八方美人が、人気者になる秘訣だ、というメッセージなのだろうか(CMの人がどんどん深みにはまっているようなのが気になる……)。
 さて陸くんだが、天然なだけに、思惟に慣れておらず、悶々とする水戸悶々様状態で三十分。その出した答えといえば……
 みんなキープ!
 凄いやつだ。さすが適材適所の男はやることが違う。あまりこういう当て字は使いたくないが、漢(おとこ)である。
 それで納得している三人もある意味凄いですが、実際のところは、弥生さんとつかさは、陸君の心がどこにあるかはたぶんわかっている、ということをさりげなく示してあるところは、うまい。なんというかこう「都合のいい人」ばかりではあるが、そういう人たちだと陸にもわかっているからこそのあのメールともいえるわけであり、落としどころとしては無理がない。ずるいともいうが。

同時に、ストーリー的にもキャラクター的にも、どのキャラもけじめをつけやすい格好になったので、結果的にはこれが最善手であるのかもしれない。変にどろどろしないでまとめられそうである。
っていうか、限りなくホストの接待スタイル?。

なお、ネットラジオで配信している外伝はこの陸くんふさぎの虫にとりつかれる事件のあと(外伝のタイトルが「ときめきの雪」であるため、修学旅行以後なのは確実)であり、そこではまだ誰も退場していないので、あとしばらくは明るいどたばた展開が見られそう。

 そういえば、今まで書き漏らしていたが、第二エンディングテーマ『秘密』がいい。今だとちょうど及川光博あたりがやってそうなレトロな歌謡曲チックなメロディと八十年代っぽいアレンジがたまらない。サントラ共々シングルが欲しくなってきた今日この頃。