第五話「二人っきりの、夜」

 いやあ、何度聞いてもかっこいいですね、期待を盛り上げるリズムとそこに飛び込んでくるパーカッション、怪しいシンセ。ちょっとフィータスの「Suspect」っぽい感じですごく好みである。『怪傑ライオン丸』のCMの曲は実に素敵です。サントラに入っているのなら買おうかなあ。

というのはともかく、今回は平野綾キャラと野中藍キャラの交流、という話。前半の話にくいから手紙でとか相手も手紙を書いてたとか中学生日記どころか、小学低学年の道徳の時間向けの番組みたいな内容で困りました。それでいて、自宅にいる野中キャラを捕らえるカメラが覗きヴィジョンというか妙にねちっこくて、まったくお子様向けでないのであった。CM直前の手紙が落ちるのはわざとらしいが演出効果だからいいとしても、あれ、拾われたら恥ずかしいだろうなあ

後半の、二人っきりの企画会議と夜の学校に止まるあたりを台詞ほぼゼロで音楽と映像だけで描ききったのは、全二話で放映終了してしまった不遇の名作アニメ『フタコイオルタナティブ』の最終話「ノーネームデイ」を思い出させる展開で、いい感じ。どうもやっぱり高校生に見えないとか、おたふくかぜって高校生ではあまりかからないよなとか、そもそもあのキャラデザインでは最初からおたふくかぜにかかっているように見えるとか、「手をつなぐか? ふつう」とか、いくら出来がよくても件のフタコイには勝ててないとか、締切日に何故まなびが退院してきているのか(締め切りの翌日退院だったはず)とか、気になるところもないでもないが、今までのこのシリーズではいちばん楽しくみられた。

「学園ゆーとぴあ」がアニメとして「ゆーとぴあ」となるには、まなびの出番が極少で「僕らの心にまなびがいる」ぐらいであると、ちょうどいいのかもしれない。