第十五話「世界一えくせれんとな髪の毛」

能登眞美子の声でしゃべる生徒会長の妹の話。
髪型が普通になると誰も彼女を彼女と認識できなくなるとか、ビアトリスまで狂うとかそういうお約束の展開は嫌いではない。でも、「普通の」髪型もあまり普通っぽくない(ヅラのようじゃ)のはどうなんだろうか。それでも普段よりは何倍もまともなキャラには見えるが……。

もったいないのは話が恐ろしくあっさり収束してしまうこと。どうせなら、話を限界を超えておおごとにして投げっぱなしで終わるぐらいはじけてもよかったと思う。作り手的にはここはコメディではなくて、妹(と兄)を可愛く描きたかったのだろうけど、この兄妹が根っからの善人で絢子たちにとって得がたい友人であるというのは今までの話も十分わかっていることなので、そこをことさら掘り下げる必要もなかった気もするのである。兄と妹の絆も温泉の話で大体出ているしね。もちろん、これで失敗ということではないのだが。少なくても魔王編のつまらなさに比べればこれはオアシス。護くんがあまり出張らないのもいい。

さて、今後生徒会のほかの人の掘り下げもあるのだろうか?