第十四話「ギアス対ギアス」

 タイトルからして、支配能力のぶつけ合いかと思ったら、ギアス能力者対ギアス能力者ということなのでした。

 そしてギアスとは、ルルーシュのような強制的に相手を動かす、すなわち言葉通りの「束縛」の力には限らないのであった。読心の結果コントロールが出来るのは「束縛」とは言わないので。
むしろ、使い手にかけられた「呪い」的な意味合いで命名なのか?

この新たなギアス能力者であるマオは何かとパンパンを手を叩く癖が、いい感じに不快感をかきたてて、悪役のキャラ立てとしては上手い。甲高い声の軍の研究者もそうだけど、このシリーズのスタッフは、幼児的な気持ち悪さを表現する才能はあるとおもう。
 まあ、生理的な気持ち悪さは、作品そのものの悪印象にも繋がるので、使いすぎは諸刃の剣ではあるのだけど。

 肝心の前回からの持ち越しのシャーリーの話はというと、悲しいぐらい半端なオチで終わったのでした。目的のためには修羅になるといいつつ、修羅になりきれない、ルルーシュ(と、このアニメ)らしい終わり方ともいえるけど、これでシャーリーがドロップアウトなら、殺したほうが厳しさがでてよかったし、まだでてくるなら、ルルーシュに関する記憶を全部消してしまった今後の彼女の学生生活はどうなるのかとか、わけがわかりません。もし登校してきたら、どうなってしまうのだろうか。今後の展開ないし新設定(ギアスに期限あるとか)で都合よくフォローっていう、それこそルルのピンチにはシーツーがもれなくフォローというアニメの駄目展開をシナリオレベルでも踏襲するのだろうか?

 気がかりなのは異能キャラを増やすと、本来の主題らしきもの(人が権力を持つとどうなるかとか、支配被支配の問題、目的のために非情になるとはとか、国家の尊厳とか)からずれてただの超能力バトルものになってしまう兼ねないところ。

 いやあるいはただの超人バトル&ロボット戦がやりたいだけだったりするのか?