第十話「未来の記憶」

 過去の記憶なんですが……。エミリー種(勝手に命名)はじつは未来の種族ってことだったりするのか?
 なんていう適当な推理はともかく、エミリーのミミックの秘密とお兄さんの動機。
 意識を共有している種族を使った超光速通信というのは、何にも考えていないスペースオペラなんかでは当たり前のように起きている現象ではあるけど(銀河の彼方からテレパシーでメッセージを送ってきて、タイムラグなしで会話するとかね)、オーバーテクノロジーと認識した上で設定に組み込んだのは面白い。時間の都合とお兄さんの行動を正当化するためとはいえ、科学者サイドの倫理観をゼロに描いたのはどうかとは思うけど。軍属であったとしても、あれはいくらなんでもひどい。最低でもコミュニケーションを取ろうとする人は出てくるはず。
 あとはお兄さんの目指す贖罪がなにかということなのだが・・・…なんだろ? 人類殲滅? エミリーの同属はあとひとつしかないみたいだから、それさえ奪えばいいのか? うーむ、エミリー種の虐殺が人類全体の罪であったとしても、第一話からの大量の死者たちとはつりあっていないような。もうちょっと穏便に出来なかったのだろうか。
次回が気になるところだけど次は月末か……。