第十二話「見えざる痛み」

うーむ。
前回の引きを完無視するようにあっさり帰ってくる少尉。捜査情報をべらべらしゃべった思しき三課の部下ども。恐ろしくあっさりと誘拐犯にたどり着く記者。いきなりお金に目がくらむ誘拐チーム。編集長を信頼しすぎな記者。そして、コピーひとつ取れない人々の大群(え? 戦後で印刷機材が窮乏しているって? そういうことは作中で説明してください)。

ここは性善説教団の本拠地か?

シリアスな話をやるならそれに見合った細部の充実と展開の工夫が必要であると思います。

今回初登場でそのまま退場の殺し屋さんは、頭を撃ったり胸の真ん中を撃ったり(脊髄に当たりそうなものだ)、腕に仕込があったりと、いまいち何がしたいのかわからない。
その彼が、毒で自殺を図るのって、この世界ではあまり常識で無い、ということなのかもしれませんがやはり必要以上にアリス少尉が無知の間抜けに見える展開はまずいと思う。せめて、気づいて止めようとするが間に合わない、ということにしておけば、相当ベタな流れとはいえ、大筋は変えずに少尉の鋭さがアピールできるわけだから、やらないよりはましだと思うのだが。今のままでは軍人さんではなくただのガールスカウトである。

新聞社を問い詰めるくだりもひどい。軍とのつながりを疑っているのならば、探して見つかるわけがないと容易に推測がつくはずである。その可能性を疑って尚、未練があるというふうにも見えないし。まあ複製を作るという基本的な防衛策が思い浮かばない人たちに、そういう思考能力を要求してもしょうがないのかもしれないが。

そしてやっぱり、胡散臭さ炸裂だったフィアンセは、なんのひねりもなく陰謀の黒幕なのだった。しかも、台詞が死ぬほど寒い。
うーむ。

それから、直接描写がないが、誘拐犯の彼女には護衛をつけたんだよね? ほっといたら口封じのため確実に消されるはずである。

あと、これはアニメだからしょうがないことかもしれないが、髪の上から包帯を巻いてどうするのだろう?

次回、ロリータ襲来。どこへいく?