第六話

 雪山合宿編。女神様の不振挙動はどうせ、夜鍋してマフラーを編んでいるとかそういう話なんだろうと思うのだが、妹の異常行動はいったい何なのか。やっぱり血がつながってないとかそういうやつか? 「萌えキャラで修羅場」みたいなのは瞬間的なインパクトはあっても、よっぽどうまくやらないと、そこからきちんとしたドラマを構築するのは難しく(そういったことにそもそも向いていない設定とかキャラデザが足を引っ張る)、シリアスぶってみたが落ちはべたでご都合主義、無駄に視聴者をイラつかせただけ、というパターンで非常に多い(『Shuffle!』とかね)。萌えアニメの発信サイドが学習していないのか、あるいは自分たちはそうならないと自信があるのかわからないが、本作などでも、「アキバ系」のカリカチュアみたいな眼鏡の変なクラスメイトやホシノルリ似の方の部下たちといったキャラたちのかもし出す雰囲気と、兄の持っていたプレゼント(贈る物と思ったのか贈られたものと思ったのかは知らないが)を完膚なきまでに破壊し、その後自分のしたことに愕然とする妹の醸しだす雰囲気は明らかに異質で、見ていて非常に居心地が悪い。その居心地の悪さこそが作品の狙いだとするならば、作り手の性格の悪さに眉をひそめこそすれど、否定はしないけれど、どう見たってそういうメタな見方を要求するような作品ではなく、ようするにシリアスパートとおちゃらけパートを適当に混ぜ込んでおけばバランスが取れるかな、というレベルの作劇論なのだと思う。それは愚かなことであり、作品にとっては不幸なことである。

 それにしても、壊れたプレゼントを捧げて歩く主人公は何ですか、「買ったけど壊れちゃったー」手な感じでヒロインに泣きつくつもりなのか? こういうときだけ都合よく、頭の中身も見かけと同じ小学生化するのか?