第四話

新規一転のはずの第四話。新しいアイテムやら変なマスコットキャラ、それを狙う勢力の存在と、なにやら、ジャンプアニメの劇場版や長編シリーズアニメの引き伸ばしようのオリジナル回みたいなことになってまいりました。
そのうえ、パクテイオーカードが一人につき三種類あるという、どこかで誰かがそろばんを弾く音が幻聴できる恐ろしいサウンドトラック付という一編。

これで先の期待をしろというのはちょっと難しい。新房総監督にしても、脚本の金巻兼一にしても、ストーリーテラーという器ではないしね。大沼心という人はこれとぱにぽにしか知らないが、演出方面に才能が特化した人である気がするし。

といって、ぱにぽにのように、演出や趣向だけで見せるには、キャラクターや雰囲気が原作どおりすぎるので、ぱにぽに風暴走はそうできたものではないだろう。三種類のカードのどれが出るか判らないというあたりに、今週のびっくりドッキリメカを連想したとしても、それは別に作品へのプラス評価にはならないのである。

それどころか今回明らかになったように、お遊びが余計な雑音と化す可能性だって高い。特に黒板を使っての遊びは、何の統一性も主張も無い文字通りスタッフの落書きでしかなく(久米田康治の背景ネタや箇条書きとはそこが大きく異なる)、それなりにシリアス風に進行するストーリーの雰囲気をぶち壊すばかりである。それでもまだ書いてある内容が面白ければいいのだけど、別に面白くないしね。

あと、原作ないしアニメ前シリーズを既知のものとして進行するシナリオはやっぱり問題。せめてのどかとネギの出会いあたりを回想でフォローすればいいのに。

前シリーズといい、アニメ化に関してはよくよく星の巡り合わせが悪い作品ですね。今週の絶望先生のお題があと二週間先ぐらいにやっていたら、もしかしたら取り上げてもらえていたかもしれない、というぐらいに。