第一話

十二国記』の小野不由美の小説のマンガ化のアニメ化。無理の無い進行、キャラも結構いけると、なかなかに優等生なできばえ。

特に主人公の名塚香織は今やっているこの人の役柄では一番いいのではなかろうか。タイプ的には、第三者ポジションとヒロインキャラのハイブリッドというか、藤岡ハルヒや「金色のコルダ」の主人公と「BBB」のコンプロマイザーと同じ、偶然ハンサムとかかわりを持つが、その魅力にほかの女子キャラほど影響を受けないキャラであるわけだけど、その自然なかわいさは、媚びてない「かみちゅ」の主人公といった風情がある。こういうのは萌えアニメフォーマットではなかなか出せない。
キャラクターデザインからしてレギュラーである可能盛大の釘宮キャラも良い。お話のほうはまだ海のものとも山のものともつかないが、各種ゴーストハンターが一堂に会して、どれが言っているのが正しいのか考えさせるという趣向は面白い。

っていうかこれ、推理ものなのか、ホラーなのか。あるいはまぜこぜにやるのか、どうなんだろう。
サイモンアークか、学校怪談か、火刑法廷かってなものである。

個人的には、小野不由美は本格ものに挑戦して、見事こけた『黒詞の島』という凡作をものしている人という印象なので、あまり、ミステリ方面に気張られても、ろくなことが無いような気がするから、ホラーでいいと思うのだが……さて。