第十一話・・・

ヤノと山本さん、全面対決。
下手なバトルアクションの何倍も恐ろしくサスペンス溢れる言葉の応酬。

つまるところはヤノが悪いのだ。そしてそれはヤノもわかっている。
山本さんにしても、自分が正しいことをしているとは思ってない。
彼らの言葉はお互いを傷つけあうが、同時に発したものをも傷つけている。攻撃であるともに贖罪でもあるのだ。だから目が離せない。

七美は蚊帳の外である。そのときその舞台の出演者でなかったのだから当然だ。彼女の戦いはこれから。

たけうちくんは相変わらず超いい奴である。大人。ヤノに比べれば、ほとんどお父さんである。

そして七美は尋ね、お父さんの忠告を聞かずにヤノは真実を語る。七美は泣く。ここは当然の帰結かという微妙なところ。
そもそも、嘘であったことに泣いたのか、山本さんとやっていたという事実に泣いたのかが曖昧だから。前者ならまだわかるが、後者は悲しさを誘発するものなのか? 既に恋人がいた男なのに。あるいは矢野の逃避行動に悲しみを覚えたのか。キャラの心理の把握の誘導はほぼ確実に成し遂げている、このシリーズでは珍しい曖昧さだ。あるいは事前の「必ず泣く」の予告で説明完了と思ったんだろうか?
ともあれ次回が気になります。とても気になります。