第十話

文化祭本編。
前回に引き続き今回もずるずると引っ張る。この手の話にこういう緊張感はいらないんではないかとも思う。いまさら一話完結で客が減るようなものでもないだろう。こういう、良くも悪くもスナック菓子感覚の作品で、無闇に緊張要素を増やすのは見ていて居心地が悪いだけであると思う。

引きだけでなく、ストーリー的にも今回はどうにも後味が悪くていけない。特別席を用意しているアホ会長とかはもう終わっているのでいいとして、演劇好きが個人的な問題で演劇を失敗に終わらせちゃ駄目だろう。それが芸人魂ってものであるはず。
奈緒の性格的にも駄目だしね。

せめて、傍目には大成功だが、よく知る者にはいまいち、ぐらいにしておかないと協力してくれた仲間やクラスメイトへ、自分の勝手で不義理を働く人間ということになってしまう。これが会長ならともかく素奈緒はそういうキャラではないという描き方であったし、であるからこその人望だったはずなのだ。
恋愛ネタは次回で巻き返せるが、こういうミスはもうどうにもならないのである。

ここらは、ベタベタでもレオだけが不満を憶えて、彼がそれを追求する流れから、素奈緒の誤解を巡る話に繋げるのではなにかまずかったんだろうか? 

ところで、冒頭の夢はどうせ「結婚式からの花嫁奪取」ねたをやるなら『卒業』にすればよかったのにね。