第二十二話「忌まわしき契約」

引き続きクーヤ編。
ついにハクオロの正体に肉迫。マッチョなエヴァンゲリオン! 昔は人で、怪しい何かとの融合体と。完全にSFファンタジーな感じになってきたけど、強いわ、超回復技があるわでまさに無敵。ほとんどズルだけど、爽快感もまあそれなりにある。アルルゥも助かったし。自分のロボの血を頭から浴びても髪の毛が染まらないロンゲの描写はちょいと微妙だが。

しかしそこに至る段取りはいまいち。「絶対! ダイナマイト!」とか思ってたんですが。
もちろん人智を尽くしてロボを倒しちゃったらしょうがないのだが、もうすこし健闘してほしかった。とりあえず使って効果が無いとなれば、敵の強大さを印象できるし、逆にそれなりに効果があったとしても、それはそれでカタルシスが見込めるし、同時に敵の「逆ギレ」的な暴走を演出できるから、そう不都合はないと思う。この辺は、前回と同じ「最善手」をとらない手筋でいささか不満。尺に余裕があれば、攻防戦をもっと丁寧に描けたのだろうか。今にして思うとカルラの弟の話をすっぱり切ってここを充実させるとかすればよかったような気がする。まあいってもしょうがないことだけど。

そういえばアルルゥの記憶は、封印されていたのか、単に忘れていたのか、どっちなんだろうね。真ハクオロはなんでも出来そうなので、記憶封印ぐらいやりそうではあるが、約束も忘れさせてしまったら意味がないような気もする。あるいは、再会したら自動開封する仕掛けだったのかな。まあいいや。

さて次回はいよいよクーヤの命運? ロボ軍がいなくなったらつぶされること必至、とはいえ、神ハクオロ以外は対抗できないとも言えるわけので、さてハクオロたちがどうするのか。こうなってしまうと和平というわけにもいかないだろうし、つまりは……。
 残酷な言い方だが、いかに悲劇を美しく描けるかが、眼目になるのだろう。