第六話…

 たけうちくんのお姉さんもいい人だった、という話。

 二人のラブラブバカップル加減が濃厚すぎて、これは破局への伏線かという思いがつのり、なんかとても恐ろしい。というか、まず確実に中盤にあるよな、「分かれよう、わたしたち(オレたち)』展開。もちろん後で縒りを戻すにしても、そういう展開を見せられるのはつらい。

 と、書いていて気づいたのだが、この作品ってあんまり主人公に感情移入させるつくりになっていないのかもしれないですね。むしろ、友人とか保護者の視点で作られている気が。

 どういうことかいうと、こういうことだ。
 本作は基本的に、カメラは主観的であって、「見えるものは見たいもの」が貫かれている――つまり、映っているものの描写であると同時に、そこで何が映っているかが視点人物の内面描写にもなっている――わけなのだけど、各種効果音や、キッチュな演出、ときおり入る引いたショット等が、絶妙なバランスで視聴者と主人公(ないしその時々の視点人物)との一体感を阻んでいるような気がするのだ。言ってみれば、それは、他人の日記を読んでいる感じ、というのか、視聴者が主観にも侵入できるというだけの観察者であるということを暗に示している、といったような。

 もちろん、普通に七美に感情移入している視聴者もいると思うけど、それだとたとえば今回のラストカット、七美の希望とは裏腹な未来を暗示するような演出に対応できなくなるような気がするのである。あそこは完全に七美の知らないことであるわけだから。

 にしても次回が楽しみ……否、ちょっと不安(クオリティのことではないのは、言うまでもない)