第十八話「解放軍」

 カルラの弟編。ナトゥム編というべきか?
 カルラが一族を出た理由とかは、想像ゆだねる感じである。
 弟くんとの歳の差がそんなにあるとも思えないが、きっと見かけによらず老けているのだろう。

 イントロがシリアスだったからそれでいくのかと見せて本編前半はラブコメとおとぼけギャグ。エルルゥとハクオロのやりとりは、その当事者二人の声優出演による夫婦漫才みたいなネットラジオ番組(うたわれるものらじお)の印象がオーヴァーラップして、実際に展開されている画面以上にギャグシーンになってしまったのは、多分スタッフの責任ではないと思う。

 のんきな前半部を経ての、後半は内政干渉展開だが、カルラが弟に教育的制裁を下す流れは、彼が、姉の強さの半分も出せていない理由を説明しつつ、馬鹿をしばく爽快感もありつつで、いい感じである。カルラが家を出た事情や弟が馬鹿に育った事情が、短いやりとりのなかでもおぼろげながら納得できるなっているのが上手い。
 一国の王が、ふらふらと傭兵ごっこをしている問題についてはこのさい不門にしておこう(そのための前半のギャグ展開だったのだろうし)。

 しかし敵はまた変態ですか。この世界の王は変態しかいないのか、あるいは誰かさんが黄泉の国でなにかして、世界の均衡が崩れているのかもしれないですね。