第十七話

　なんと続いていた船とのお別れの話。
　さすがにこれはしつこすぎると思うのですが。

　舞台がカンパニー前であるのか街中であるのかを除けばやっているイベントも起きた「奇跡」もだいたい同類項だし。前回のラストに今回のエピローグ（すれちがう話）をつけてもなんの問題もなかったと思う。

　とはいえ、細かい仕草で灯里たちの内面を示したりするあたりの演出、構成面は充実していたし、作画も後半はけっこう頑張った印象。前半は崩し絵じゃないのに崩し絵に見える惨状でしたが。
　が、灯里の役の人は、この手の芝居にはもうすこし技量がいるかな、という気もした。抑えられている感情と、感情の起伏にかけるのは違うので。アリシアさんが上手なだけに。

　そういえば、これは前回書き忘れたことけど、「お客様の視界を遮る漕ぎかた」ってお客様の趣味によっては、遮られた町の風景の代わりに別の風景が遮られず見られる素晴らしい漕ぎかたになっているのではあるまいか。