第三話「微熱の誘惑」

 パンツのみならず下着の洗濯に石鹸だけというのは、よろしくないような……。いや、擬似中世世界の人たちだからそういうことは気にしないのでしょうか。

 さて、タイトルどおりキュルケー(キルケから来ているのかな)の話。主人公はすでにモテモテなのだった。
 しかし、この世界の貴族サイドからの平民観がよくわからない。下位とは思っているが、蔑んではいないのかね。なんにせよ、かなり嫌な世界だぞこれ。ハリーポッターなんかだと、魔法使いでマグル(人間)という持つ者持たざる者の差から必然的に生まれる軋轢を、差別する役回りは、悪党や保守的なキャラに担当させることで、ほとんどの読者が支持するはずの「平等主義」を主人公サイドの当然のオプションとし、ごく自然に読者と主人公たちを同じ位置に立たせてしまうのだけど、このアニメの場合、差別構造に懐疑を抱いているのは、被差別側のマグルたちと、主人公ぐらい。メインヒロインですら当然のことと受け入れているである。もしかすると今回の微熱の人なんかは「力」を第一義とするタイプとはいえ、貴族/平民のに因習にとらわれない(視聴者からして)真っ当な精神をしたキャラであるのかもしれない。

 それにしても、ルイーズはメインヒロインなのにあんまりキャラが立たないなあ。「釘宮」で「ツンデレ」だからとスタッフが気を抜いているんじゃなかろうか。
 
 そういえばちんけな武器屋の金持ちだからボれる、というのは要するにゲルマニア(だっけ?)製のぴかぴかの剣がじつは安物だったってことなのかね。次回あたりピカピカ剣を使用する話が欲しいところ。
 主人公の力が魔法の武器の「真価」を発揮させる能力であるのはほぼたしかなので、喋る剣にオーナーが気付かなかったのは別に不自然なことではないにしても、魔法使いたちがその気配にまったく気付かないってはどうなんだろう。