第十一話「おにいちゃまは王子様」

猫澤先輩と妹の話。
 妙に感動してしまった。
 なんだろう? 
 なんということのないネタであるし、ほぼ原作そのままの話だし、原作の時は特になんともおもわなかった話でもあるし、 パターン的には、もう定番というべき「ドタバタとハルヒ萌え(というかハルヒ萌えするキング)ネタを積み重ねていって終盤ちょっとシリアスで締める」方式で、特筆するような工夫はなかったし(あ、今回限りのメイドさん川上とも子とかは特筆してもいいけど)、だいたい、メインヒロイン霧美はいまにも「ヘケッ!」って言いそうなのに。

 うえだゆうじのせい? 真夜中で理性が鈍磨しているせい? 
 見せ方? テンポ? 演出?
 きっと全部である。
 セカチュ―で泣けない人間もタイタニックで泣いたりするわけである(個人的にはタイタニックは、泣く映画でなく廃墟&大規模破壊萌え映画だと思いますが)。

 そうそう、原作と違う点というとれんげの使い方だが、これはキャラクターごとの役割分担という意味でいい感じである。原作だと教育するのはキングだが、キングには別に見せ場がたくさんあるしね。強力モーターその他の繰り返しギャグは繰り返しにこそ意味があるのだから毎回やったほうがいいのだ。