第八話、第九話
ようやく見る。いやあ、つらい。
ヒッチコックは膨らませる余地があるから映画原作にはB級作がいいと言ったといわれているけれど、B級どころかZ級の作品ではもうこれはどうしようもない。
作画は悪くないし、原作の腐ってるところをどうにかギャグで流そうとしたり、できるだけ展開を詰めて、陰気なところで話をひっぱらないように心がけ、無駄に視聴者をいらつかせないようにしたりと、スタッフの苦労はひしひしと伝わってくるのだけど、それでもやっぱり面白くない。スタッフ哀れ。
結局のところこのバスケ編というのは、ネタに困った作者が無理矢理ひねり出した新キャラを使って新展開をやろうとして上手くいかず、展開を正当化するために既存のキャラが絶望的な鈍感やばかになるばかり……という悪循環の産物でしかないのである。アニメでみると八雲なんて気づかないフリをしているんじゃないかとしか思えない(ようするに、嫌がらせですな)のも、そういうことである。気づくと話が壊れちゃうしね。
ともかく、原作人気にも致命傷を与え、天満たちのキャラに修復不能な改変をしてしまった悪夢のバスケ編もこれで終息。ぽっと出にして、たしかこれっきりの俵屋さんも気の毒といえば気の毒。
さてしばらくはゆったりとみられそうだが……願わくば修学旅行編まで行きませんように。