第八話

いやあ、おもしろい。っていうか、「楽しい」。説明しにくいが、そういうことである
 原作は五巻までよんでいるので、この辺の話は全部わかってるにも関わらず、つい見入ってしまう。
 内容的には原作にほぼ準拠なんだけど、序盤のセクハラにかこつけた妄想サービスシーンから、中盤のホスト部のお客さんたちを使った直接的なサービス(でもなんか爽やかでよろしい)、カニを丸齧りする銛先輩や明らかに多すぎる私設部隊提供の魚介たちといったお得意の不条理系のギャグ、原作での一番人気、鏡夜の眼鏡無し上半身裸すがたもきっちり詰めこみながら、終盤でのさりげないシリアス展開へと違和感なく雪崩れ込むのはもうお見事というしかない感じ。
 ちなみに前回の水着もそうだが、今回の双子によるハルヒの水着妄想も原作にはない。その辺が男女どちらのファンにも答えようとするこのアニメのスタッフの姿勢を示している。サービスシーンだけでなく、たとえばハニー先輩のハルヒへの「暗闇責め」とかも実は原作よりディティールを丁寧に描いていたりして、ただなにも考えずにアニメに移植しているわけではないのだ。
 改変も各キャラクターの把握と、なにより物語の核への理解があればこそである(シナリオと監督が男である成果、全体にフェイク感覚が増している気はするけど)。
 ともかくもそういう細かい努力の結果、当然ハルヒもかわいいし、キングもかわいい。もしかすると原作よりかわいい気がするぞ、どっちも。