第三話

前回の口直し、とばかりに水着でサービスの一編、だったはず……。

 はず、というのは、実際のところ、水着は大してでてこなかったから。敵の攻撃が「服を溶かす」だったりするのも、いかにもその手のサービスのためのキャラ立てなのに、なぜか活用しないし。このスタッフ、さりげにアンチ萌えな抵抗の精神で作ってたりするのかもしれない。
 そう、見終わって印象に残るのは、水着なんかではなく、「いぬかみ」同士の意外にもドス黒い対立関係である。
 十人衆を選民意識丸出しに嘲笑し見下す堀江由衣
 十人衆の仲間に協調性がないと疎まれる名塚香織。
 一体これにどう萌えるんでしょうかね。
 とくに、名塚追い出し会議で大して賛成してないいぬかみが周囲をうかがって手を挙げたりするあたりは妙に生々しく、同種の情景は現実にはいくらでも見られる光景だが、アニメで、とくにこれのような萌えアニメな絵柄でやられると、なんかこう、見てはいけない人の心の闇を見せ付けられるような、いやーな気持ちになる。そういう気持ちにさせられるということは、ドロドロ話としてはなかなかいい出来ではある、ということなんだろうけど。なんかね。クラスでなかのよさそうだった女子二人組みが実は相手の悪口を相手のいないところでは言いまくってた、なんて実話を思い出したりして。
 マッチョはだかの視覚攻めの次は心理攻撃とは、ここのスタッフはなかなか油断がならない。

 さて、次回は撫子本格披露となるわけだけど、作画微妙警報が予告で出てました。
 作画が微妙といえばいままで、すっかり書き忘れてたが、エンディングのあれは一体なんだろうか? 意図的な崩し絵というかそういうが風っぽいのだが……。なかでも、最初と最後の堀江キャラの顔が怖すぎる。もはやホラーです。