第一話

 AYAKASHIとならぶスタンドバトルアニメ。しかも主人公三人のうちの次男のスタンドはあからさまに剣を持ったスタープラチナである。この手のスタンド系のヴィジュアルと演出では、河森正治の電波的傑作『地球少女アルジュナ』がいまだ一番すきなのだが、今期の二作で比べるなら、今のところ、こちらのほうがいい感じである。演出的にも、ドラマ的にも。
 ゲームのペルソナシリーズについては、独特のセンスを持ったイラストレーターが参加しているということぐらいしか知らないから、このアニメ版がどれくらい原作とリンクしてるのかとかはぜんぜんわからないのだが、現時点では、原作プレイ済みの人たちのみが楽しめる、といったような内輪受けの作品にはなっておらず、開かれた物語を丁寧に紡ごうとしているように見える。とくに、次男と三男が実家に戻ってきて、「まだ残っている森」を訪れるシークエンスは岩崎琢のノスタルジックな音楽とあいまって、骨太のドラマを期待させてくれる。雰囲気としては『DARKER THAN BLACK』(ああ、最後まで見てない……)あたりを想起させるが、あれほどもったいぶったつくりにならないといいなと思う。
 沢城みゆきの二重の意味での一人二役は、ぴったり。最初、このぼんくらまなこには三男が三女に見えていたのは、ここだけの秘密である。