第一話

なにか途中から始まったような、気の抜けたムードでいっぱいの第一話。

状況を最初にまったく説明せず、一話丸々使ってそれを紐解かせていく構成はいいのだけど、これが効果的なのは、設定がはっきりしなくても、盛り上がれる内容と演出、そして魅力的なキャラクターが存在している場合に限られるのではないだろうかしら。

皇帝の娘だかなんだかが、ふらふら一人でうろついているとか、それが爆死するかもしれないというのに、たいして緊迫してない工事現場の人々(お忍びだから、その重要性を理解していないということなのかもしれないが、そうであっても人が死にそうな状況に対する反応でもないし、そういう演出でもない)、そして主人公チームが何かして助かるに決まっている「絶体絶命」な展開、これで作品に没入せよ、というのはいささかちょっと無理難題である。
 ラノベ原作らしい、ごちゃごちゃした設定と、それほど押しは強くないが、なぜかヒロインにモテモテな主人公のキャラも含めて、いい点を探すのが難しい。
キャラデザも妙にリアルなぼてっとした体型だったりするの悪くないが、安定しないし。

なお、契約者であるくせに、主人公を信頼していたりしてなかったりするヒロインは、変身しないほうがかわいいと思う。
                  
 ああそうだ。原作がそうなんだろうから仕方ないけど、ダンティスト、というネーミングはどうなんでしょうか。その名を関しているだけに、地獄系の神曲奏者とか、煉獄系の神曲奏者とかもいるんでしょうか?