第二十二話「学園祭宣言!」

三月中旬は学園祭シーズン(アニメ界のみ)、のその三。

 おそらく見かけとは異なりけっこう狭い学園なのだろう、ぞろぞろ集まったメインキャラが、いたるところでニアミスをするというお話である。

嫌がらせのように出会ってはいけない人たちがであったり、いちばん吹いてはいけないときに風が吹いたり、雑談したりほかの見世物に夢中になっていた人たちがいきなり地獄耳になって一番聞かれたくない言葉だけは聞いてしまうとか、どたばたコメディではよくある手法であるが、それをシリアスなドラマの重要な転機になる(はずの)エピソードに使うというのは、なかなかに大胆なアイディアであるけれど、着想の面白さは必ずしも作品の成功には結びつかないのだった。シリアスなドラマにコメディのフォーマットを取り込んだつもりが、あべこべに、コメディのフォーマットにシリアスなドラマがとりこまれてしまい、なんの重みもないエピソードになってしまった。
これはあるいは、目的達成の手段として作ったはずの黒の騎士団がいつのまにかそれを維持することが目的と化しているルルーシュの倒錯した現状を、プロットレベルで対応させているのかもしれないが、凡人にはそんなに手の込んだ仕掛をされても、その照応にどういう意味があるのか、いまいち理解できません。

なんといってもまずいのは、作中でユフィーが宣言した特区「日本」構想について、なぜルルーシュが否定的なのかすらよくわからない点。最初は特区で、ついで独立国家という方向に国民の機運を高めていく、という構想は不可能なんだろうか。次回以降でそのあたりの「検証の過程」が描かれるのかね。
もっとも、「特区構想はシミュレーション済み」というわりには、それが帝国側から提案されるという事態を想定してなかったぐらいのうっかりさんなので(このあたりも本当にチェスが上手いのかどうか、疑惑がつのるところである。自身の最善手が読めるだけでなく、「相手の」最善手も読めないと、勝負には勝てないのだから)、そのシミュレーションの信頼性もかなり怪しいところではあるが。

とまれ、次回はどうやらユフィーをルルーシュが排除する展開になるみたいだが、とりあえず戦いやショックシーンより先に、ユフィーの構想を否定するに足るルルーシュのヴィジョン(武力蜂起による独立国家建国?)が見られるかどうかが焦点だろう。

だいたい、現状ではイレブンにも支持者がいそうなユフィーをゼロや騎士団が殺すという選択肢はありえないし、といって、ブリタニア側の人間を操って殺させるのも、あまり得策とは思えない(「悲劇のヒロインの遺志」ぐらい厄介な敵は、そうないし、シュナイゼル――どういうキャラかいまいちつかめないが――がよほどの馬鹿でないがぎり、絶対それを利用するはずである)。さてどうするんだろう。

ピザのネタはくどすぎておなかいっぱいです。とくに、手作りよりプロに任せたほうが、とかはひどい。家で作るピザとデリバリーのピザは、それぞれに良さがあるだろうが、馬鹿者。
しかし、果たしてあれで販促効果があるのだろうかと思う。エウレカでうまくいったとか、実績でもあるのか知らん。