第八話「護衛者」

物語は風呂敷を広げ、キャラは掘り下げる回。
銀行の人かずいぶんとまともかつ大人であること(ジロウが子供すぎるだけともいうが)、カサンドラの行動には深謀遠慮があるらしいこと、「内通者」になにか仕掛けがあること、なんの「溜め」も伏線もなく小太郎が失踪すること、いろいろ起こって散漫ではあるが、退屈ではない。わくわくはしないまでも、どうやってまとめるのだろうと思わせるのは、ぎこちないながらも今まで物語をちゃんと積み重ねてきた成果といえる。

しかし話がこうやって巨大化していくと、ともかくいい人であるというスキル以外にとりえのないコンプロマイザーさんの出番はどんどんなくなりそうである。