第二十五話「ときめきの願い」

 潔くつかさと弥生には別れを告げ、一路天宮さんの元へ。
 かくして幕は下りぬ。

 はい。オーソドックスな収め方でした。つかさ&弥生になんと言って断ったのかをぼかしたのは「陸くんのはなし」という観点からするとズルではあるけど、必要以上に話を陰気にする必要もないし、みかたによってはこれは、陸君と会ったことで変わっていくヒロインの物語で、彼女たちが陸君に振られてどういう反応をするのか、というところに主眼が置かれていても、それほどおかしくは無かった。陸君はある意味、まなびストレートのまなびよりも風の又三郎的なポジションの男でありましたね。異邦人目覚めよ。静かに踊れ、異邦人のダンスに合わせて。余所見するな長髪。てなものである。
 おっと。

 ともかく、生徒会長による陸くん追跡イベントもあり、ひよこ大活躍もあり、なぜか堂島とキャラが被る校長先生の登場もあり、やったことはないが知ってるあのそれこそ伝説のゲームの学校とその最強(恐?)とも言われるヒロインのカメオ出演もあり、メインキャラはおおむね台詞が割り振られ(女神様とゆかりんはしょうがないとして)、最終回らしい最終回でありました。正直な話、こんなにすっきりとまとめないで、もっとカオスでハーレムなまま終わっていいような気もしたけど、それこそ陸くんがそうだったような、特別に何かを期待させるでなく立ち現れ、存分に人を楽しませ、さっとあとくされなく去っていくというあり方は、本作にはとても似つかわしいものだったということはできるかもしれない。

 あ、でもなんかもう一話あるとかないとか(半端な話数――二十五話――だしねえ)、本編は綺麗に終わっているから、中間のエピソード? まあそれはそれでよし。

 そうそう。音楽もけっこう好みでした。サントラと「秘密」のシングルを買おうかな。